看護師さんが職場を変えるため、もしくは育児から復帰するために転職先を探す際、看護師転職サイトへ登録し、担当者(転職エージェント・キャリアアドバイザーと呼ばれる)とやり取りすることはその近道となります。
・求人情報を比較検討する時間がない
・転職活動に慣れた人の助言が欲しい
・面談の日程調整や給料交渉は大変
転職にあたってこのように考えているのなら、看護師転職サイトを利用するべきでしょう。
しかし、適当に利用していては希望していない求人情報を押し付けられることも。それはひとえに、看護師転職サイトとその担当者はノルマを抱える営業マンであること理由です。
看護師転職サイトは、「求人を行っている病院」側と、「求職中の看護師」をマッチングさせ、採用と至った際にコミッション(報酬)を受け取るという仕組みだからです。
このノルマ・裏事情への理解が有ると、転職サイト・担当者をうまく使いこなすことが出来ます。
本記事ではそのような内部事情を確認したうえで、看護師転職支援との賢い接し方を解説していきます。ぜひ最後までお読みください。
・看護士転職サイト・担当者が持つ3つの裏事情とは?
・要注意な担当者とは?
・看護師転職サイトとの付き合い方
医療業界の人手不足や、転職支援サービス(看護師に限らず)のモデルなどといった事情に詳しい者として、以下の3つの裏事情を取り上げたいです。
【1】案件数や売上高がノルマとなる
【2】採用率を意識している
【3】ボランティアではなくあくまでビジネス
それぞれ詳しく見ていきましょう。
看護師転職サイトは、求職中の看護師さんと求人中の病院をマッチングさせ、採用を成立させることで病院から報酬を受け取ります。そのため、ビジネスを持続させるためにノルマが設定されていることがほとんどです。
ノルマは「案件の成約数(採用数)」もしくは「売上高(報酬金額)」の2パターン、そして報酬の額は「採用が決まった職員の年収の30~50%」となっていることが多いです。
案件数がノルマとなっている場合、ひとつ当たりの報酬が少ないとしてもマッチングを多く行い採用まで至ることでビジネスを継続できるわけです。
つまり、より多くの案件(病院側の求人と求職中の看護師)を手元に確保することが重要となっています。
売上額ノルマの場合、案件数が手元に多くなく一件あたりの単価を高めることが重要となります。
例えば、転職を採用させる看護師さんの年収を交渉により上げることが出来た場合、転職サイトが受け取る報酬(年収の30~50%)も高くなりますよね。
これまで述べてきたとおり、看護師転職サイトは「採用」を成功させることで報酬を初めて受け取ることが出来ます。
そのため、どれほどの確率で採用まで至るか=採用率が大切な指標となってきます。確立を高めることが出来れば、骨折り損・ロスも少なくなりますよね。
この採用率を高めるために重要なのは、求職中の看護師さんが持つスキル・経験や求める条件を把握し、それとマッチする求人中の病院を探してくることです。
言い換えれば、あまりにもハードルの高い条件を設定する看護師さんや病院はマッチングが難しいため、優先順位は低くなってしまうことがあるのです。
看護師転職サイトの担当者は「現在の職場に不満がある多くの方を手助けしたい」「煩わしい転職を支援して感謝されたい」という気持ちももちろんあります。
とはいえ、ボランティアで行っているわけではありません。組織にはノルマがあり。抱える案件を効率的に裁いていく必要もあります。
案件を成約させるため、出来る限り看護師さん・病院側の希望に応える必要が出てきます。さらに、組織内の他の職員からのプレッシャーもあります。
さらに!看護師さんを採用させたとして、その職場を看護師さんが合っていないと感じて退職してしまった場合、報酬を病院側へ返金するという条件が設定されることもあります。
つまり、適当に紹介していても仕方がないのです。
上で紹介したように、看護師転職サイトの担当者はノルマを抱えており、一定の成果を挙げなければなりません。
ここではさらに、ひとりひとりの担当者に関して、「こんな担当者であれば、付き合っていては損する」と見抜く助けとなるサインを紹介します。
【1】希望する条件に一致していない求人ばかり紹介してくる
【2】頻繁に妥協を要求してくる:
【3】ほとんど連絡がない
このような場合、手持ちに希望に見合う職場が無い、もしくは不人気の職場へ早く人員を充てたい、という可能性があります。
あなたに妥協してもらうため、「他の方も応募しており早く返事をしないと枠が埋まってしまう」などと急かしてくることがあります。この場合、実は担当者は「〇〇のノルマを〇月までに達成しなければ!」と追い込まれており、どうしても採用を成功させたいだけかもしれません。
あなたが「転職先を探している、転職したい」という意思を担当者へ伝えたにも関わらず、全く求人情報の紹介や連絡がない場合。これは、成果達成できそうな案件が進行中であったり、紹介したとしても採用まで至らないと担当者が考えがちであるケースがあり得ます。
上記のような対応をされた場合、ノルマや他に進行中の案件のためにあなたの方へ手が回っていない可能性があります。注意すべき点です。
しかし、あなたの転職先探しを支援するため、経験者としての率直なアドバイスであったり、あなたがはっきりと「出来るだけ求人情報を紹介してほしい」と伝えておらず、そのためしつこいと思われないよう連絡を控えていることもあります。
担当者へはあなたの意思・考えを伝え、逆に向こうの考えもしっかり聞いたうえで見極めるようにしましょう。
本記事で解説してきたことを端的に言えば、看護師転職サイトとその担当者にだって様々な都合がある、ということ。その都合を理解したうえで、的確な対応をすることが賢い付き合い方であるといえます。
看護師転職サイトへ登録すると担当者から本人確認の連絡や、経験やスキル、希望する条件について問う連絡などがあります。
「少し面倒だな」と思うかもしれませんが、この際の対応は非常に重要です。
まずあなたがどのような看護師で、どのような優先条件を持っているか、転職時期はいつ頃を希望しているかなどを担当者は把握する必要があるのです。そうすることで、多数抱える案件の中からマッチするものを見つけ出すことが出来ます。
加えて気を付けたいのが、「どうせあなたはノルマしか見えていないんだろう」などといった考え方から横暴な態度をとらないようにすること。
担当者があなたに抱く印象は、もちろん病院へ人材を紹介するアピールポイントになります。また、担当者も人間なので、俗にいう「嫌な感じの人」へは意図していなくてもぎこちない対応になってしまいます。
上で丁寧な対応や挨拶は、そもそも人としても重要ですよね。とはいえ、担当者との関係はあくまでビジネス。遠慮しすぎる必要はありません。
例えば、あなたの希望ではない案件を紹介してくれた場合。はっきりとNGと伝えて全く問題ありません。「これまで優しくしてもらったから断りづらい」という気持ちになる必要なないのです。
真摯に対応しつつ、あなたの考えや要望をはっきりと伝えましょう。
看護師転職サイトの担当者へどのように対応すべきか、上でも紹介しましたがもちろん人によって異なることもあります。
また、はじめて利用する際は連絡時に緊張してしまったりすることもあるでしょう。
そこで、複数の転職サイト(最低でも2~3社、多すぎると大変)へ登録することをおすすめします。それぞれで担当者との対応をこなすことによって、「慣れ」が身に付きます。
もちろん、より多くの案件に触れることにもなります。少し時間と手間はかかってしまいますが、転職を成功させるためにはこなしておくべきでしょう。
以上、本記事では看護士転職サイトの裏事情と、それを理解したうえで賢く使いこなすコツを解説しました。あなたの転職が成功することを心から願っています。
看護師の転職やキャリアアップ、職場に関することについて知...
看護師さんが新たな職場を探し出す支援を行ってくれる転職サ...
東北・北海道地域の看護師求人情報をまとめています。転職を...
関東地域における看護師求人情報をまとめています。
中部地方の都道府県における看護師求人など、転職を検討して...
近畿(関西地方)の看護師さんへ、転職に役立つ情報をまとめ...
九州の看護師に関する求人情報をまとめています
看護師さんが退職したくても出来ない、そんな時に役立つ退職...
看護師を辞めたい、人間関係が上手くいっていない、残業が多...